遠い目で、今年の龍岩祭の事を思い出していた。ステージ前で踊る人も。 スピーカー前で踊る人も。 遠巻きに踊る人も。何もかも。音に塗れて、音に酔って。好きなように踊る。朝も、夜も。 そこにあったのは、ただ一つ。 「笑み」それだけ。老若男女、そこに…
冬の風は滅法冷たい. 氷のように冷たくて、上着をぎゅっと引き寄せたくなる。 帽子を深く被ろうか。 暖めようとした深い吐息も、手に振りかかり次第に白く空へ舞い上がる。 口元で摩る手の奥には、まるでトナカイのような真っ赤な鼻。裏腹に、見上げれば快晴…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。